玄米“私好み”に精米


「もっちりした品種は、おにぎりにするとおいしいですよ」とアドバイスする市野沢さん(右)

料理で使い分け

 玄米や、ぬか層を残した「分づき米」が人気を呼んでいる。「7分づき」や「5分づき」などの精米の度合いを、その日の料理によって使い分ける人も。栄養価が高いことから、健康志向を背景に関心が高まっているようだ。

 東京都墨田区の米店「亀太(かめた)商店」は10年ほど前から玄米を販売し、現在は産地や品種の異なる約30種類を扱っている。客は玄米のまま持ち帰るほか、分づき米や白米に精米してもらうこともできる。分づき米は、ぬか層を取り除く割合によって「7分づき」「5分づき」「3分づき」などがある。

 日本米穀小売商業組合連合会が認定した「五ツ星お米マイスター」の資格を持つ同商店副代表の市野沢利明さんが、産地に行って選んできた新品種や、作付面積の少ない珍しい種類などもある。それぞれ甘みや粘り、香りが異なる。500グラムから量り売りしており、数種類を少しずつ買い求める人もいる。

 同店に来ていた近所の木所律子さん(57)は「お米はいろいろな種類の中から、おいしいものを探すのが楽しい」と話す。「米5キロのうち4キロは7分づきで、1キロは白米で」などと指定する客も多い。

 「玄米と白米では味も硬さも異なります。初めから毎日玄米では抵抗があるかもしれないので、例えばカレーや親子丼に玄米を使い始めるなど、徐々に取り入れていくのがいいでしょう」と市野沢さんはアドバイスする。

 暑い夏は、米の保存にも気を配りたい。〈1〉よく乾かしたペットボトルに入れ、冷蔵庫にしまっておく〈2〉米びつはよく掃除する〈3〉虫よけに唐辛子を入れる――などがポイントだそうだ。

 家庭料理研究家で管理栄養士の池上保子さんによると、米のぬか層や胚芽(はいが)には、ビタミンB群やビタミンE、食物繊維が多く含まれている。「玄米は栄養のカプセルです。健康志向から、玄米ご飯のお弁当なども好評のようです。我が家ではアズキを入れて炊くのが家族に人気ですよ」と話す。

 好みの精米度合いを選べ、いつも精米したての米を食べられることから、家庭用精米器への関心も高まっている。今年4〜5月、東京電力が、同社の生活情報サイト「テポーレ」で会員1005人を対象にアンケートを行ったところ、10・2%が「精米器を持っている」と回答した。また、「今後使ってみたい」という人も4割を超えた。

 家電メーカー、ツインバード工業(本社・新潟県燕市)では「1合から精米できる家庭用のコンパクト精米器が売れ筋です」という。

 精米時に出るぬかは、ぬか漬け用のぬか床にしたり、園芸用肥料に使ったりできる。

2006年7月15日  読売新聞)